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光の教会

影響を受けた建築や店舗デザインはいくつもあるけれど、

 

その中でも安藤忠雄氏の光の教会は自分にとっての強烈な空間体験となっている。

 

 

インテリアデザインの専門学校を卒業後、自分が目指すべき空間デザインや、

 

インテリアデザイナーという職業はどれほどの可能性を持つものか、

 

また一生かけて極めるべき道かという答えのない問いを探し求めて全国の名建築や

 

有名デザイナーの店舗デザインをむさぼるように見て回ったものである。

 

 

その中の一つ、光の教会(茨木春日丘教会)は大阪府茨木市の閑静な住宅街の一角に建つ、

 

18×6×6mのコンクリートの直方体と15°軸を振った壁が貫入するシンプルな外観の建物だ。

 

 

教会の中に入るとその外観からは想像もつかないほど、

 

室内は荘厳な光が溢れていて美しさのあまり言葉を失ったのを昨日のことのように覚えている。

 

 

徹底的に削ぎ落とされ緊張感に満ちた空間は、躯体はコンクリートと

 

床材は黒オイルステイン仕上げの杉足場板という構成。

 

 

十字架のスリットから差し込む光は、雲の流れや太陽の位置、

 

鳥が飛ぶ動きなどによって絶えず表情を変え、長い時間見ていても飽きない、

 

そんな不思議な魅力をも兼ね揃えていた。

 

 

また、単調な明るさではなく光と闇のコントラストが十字架のスリットから

 

差し込まれた光をより印象深いものにしているという大きな気づきも得ることができた。

 

 

単純な幾何学と極限まで絞り込まれたマテリアル、そして光と闇のコントラスト。

 

資金不足などの厳しい与件と様々な困難を乗り越えて、今も多くの人々に感動をあたえる名建築。

 

けっして良い条件だけが素晴らしい空間を作り上げるのではなく、

 

関係する全ての人々の熱意が大切だと教えてくれた。

 

光の教会は自分にとって今も道標のような建築であり続けている。

 

 

 

 

 

 

 

 

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