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寿司店の店舗デザイン─高級感と居心地を両立させる空間づくり

寿司店において、料理の質やホスピタリティーはもちろん重要ですが、それと同じくらい大切なのが「空間デザイン」です。特に高級志向の寿司店では、洗練された空間がブランド価値を高め、顧客体験を左右します。一方で、居心地の良さを欠いてしまうと、いくら料理が素晴らしくてもリピートにはなかなかつながりません。ここでは、寿司店の店舗デザイン事例をもとに、高級感と居心地を両立させるポイントを解説します。

素材選びが空間の印象を決める

寿司店の店舗デザインにおいて重視されるのは、素材感です。例えば、カウンターには無垢の檜や楢を使用し、自然な木目を活かすことで温かみと上質さを演出できます。壁面には漆喰や和紙など質感のある素材を取り入れることで、余白の美を感じさせる日本的な空気感が生まれます。素材一つひとつにこだわることで、料理との一体感を持たせた世界観を作り出せるのです。

照明設計で演出する“高級感”

高級感を表現する上で欠かせないのが照明です。寿司店では、カウンター席に柔らかなスポットライトを当て、寿司の色艶を際立たせる工夫が効果的です。その際にはネタの色味を忠実に再現できる艶色性の良い照明を使うのがベターです。一方で、必要のない箇所の照度は抑え、陰影を強調することで落ち着いた雰囲気が演出できます。調光システムを導入すれば、昼と夜で表情を変えることも可能になり、シーンに合わせた空間体験を提供できます。

座席レイアウトで“居心地”を確保する

高級店では特に、窮屈さを感じさせないゆとりのある座席レイアウトは欠かせません。カウンター席は職人との距離を大切にしつつ、適度なパーソナルスペースを確保することがとても重要です。個室や半個室を設けることで接待や特別な会食にも対応でき、幅広い顧客層を取り込むことができます。空間全体にゆとりをもたせることで、落ち着いた居心地の良さが生まれます。

サイン・外観デザインで期待感を高める

店舗外観は「第一印象」を決定づける要素です。高級寿司店では、過度な装飾を避け、シンプルかつ上質なファサードが好まれます。筆文字ロゴや間接照明を組み合わせることで、控えめながらも存在感のある外観を演出できます。路面に面した店であれば、通りすがりの人々に「入ってみたい」と思わせるデザインが必要です。

成功事例から学ぶポイント

ある高級寿司店では、檜の一枚板を使ったカウンターと、モルタル仕上げの壁を組み合わせ、現代的でありながら伝統を感じさせる空間を実現しました。さらに、照明は寿司が最も美しく映える色温度に調整し、落ち着いた雰囲気と食材の鮮度を同時に演出しています。このように、「素材」「照明」「レイアウト」「外観」の4つを最適化することが、成功の鍵になります。

まとめ:高級感と居心地を兼ね備えた空間へ

寿司店の店舗デザインにおいて重要なのは、単に豪華さを追求するのではなく、顧客が安心して食事を楽しめる居心地の良さを組み込むことです。高級感と快適さを両立させた空間は、リピート率を高め、ブランド価値を長期的に支えます。

株式会社Rootforでは、寿司店をはじめとした飲食店の店舗デザイン・ブランディングをトータルでサポートしています。空間づくりにお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

高野 峻太朗
高野 峻太朗
ドイツの照明デザイナーであるインゴ・マウラー氏に憧れ、
インテリアデザインの専門学校へ進学。

日本全国の名建築・インテリアデザインを1年間見て廻る旅の中で、
五感で人を感動させることができる空間デザインを仕事とすることを決意。

アトリエ系デザイン事務所・広告制作会社・大手内装デザイン会社を経て、
2019年にRootforを設立。

幅広い業種のブランディング・デザインをお手伝いしてきた実績をもとに、
中小零細企業専門のクリエイティブパートナーとして、日々活動しています。

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