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短期改装の費用対効果を最大化|花屋・フラワーショップの店舗デザイン

花屋という空間には、不思議な力があります。
香り、光、色、湿度。すべてが繊細に響き合い、訪れた人の心をやさしく動かす。
その空間を整えるのが、私たちデザイナーの仕事です。

けれど今、多くの花屋さんから聞こえてくるのは「大きくは変えられない」「でも、何かを変えたい」という声。とはいえ、建築コストや、物価の上昇などを背景に、大きな金額はかけられない。そこで、フルリニューアルではなく“短期改装”で効果を出したいという相談が増えています。
今回は、限られた期間と予算の中で、集客・売上・ブランド価値を高める店舗デザインの考え方をお話しします。

短期改装でも「印象」は大きく変えられる

花屋の空間づくりでは、「香り」「色」「光」といった感覚的な要素が購買心理に直結します。
そのため、全体を大きく変えなくても、ポイントを絞り、主要なデザイン要素を見直すだけで印象を一新することができます。

短期改装とは、単なる“部分リニューアル”ではなく、費用対効果を最大化するためのデザイン戦略なのです。

何を変えるか」と「どこを残すか」を見極める

短期改装のポイントは「変えるところ」と「残すべきところ」の見極めにあります。
新しいデザインを足すよりも、今ある魅力をどう残し、磨き上げるかが重要です。

例えば、長年使い込んだ什器や木の風合いには、新品には無い風合いが宿っています。すべてを新しくするのではなく、既存の什器にメンテナンス性に優れた素材を上貼りするだけで、雰囲気は残しつつもイメージを刷新することができます。

限られた期間でコストをかけずに成果を出すには、「全て変える」より「残すべきところをうまく活かす」。これが、多くの改装やリノベーションで培った設計思想です。

デザインは“売上”に直結する投資である

デザインに投資することを「コスト」と考える経営者も少なくありません。
しかし、私たちが多くの現場で見てきたのは、「見せ方を変えただけで売上が変わる」という現実です。

通り沿いのサインを刷新し、ブランドカラーを明確に打ち出したことで、通行人の入店率が倍増した事例。

レジ周りに季節のミニブーケコーナーを設けたことで、衝動買い率が上がった店舗もあります。

こうした事例の多くは、数日から1週間程度の短期改装で実現しています。
“費用対効果を最大化する”とは、単に安く仕上げることではなく、お客様の購買意欲に投資することだと私は考えています。

店舗デザインで「売れる理由」をつくる

私たちRootforは、「事業が軌道に乗るまで伴走するデザイン」を理念に、飲食店や花屋などの小規模店舗なども多く手がけています。
短期改装の相談を受けるとき、まず大切にしているのは“本当に変えるべきポイント”を一緒に見極めることです。

無理に多額の予算を使わず、

・既存の家具をリデザインする
・照明を交換して光環境を整える
・構造は変えずに、仕上げを刷新する

既存クロスの上から鉱物が入った特殊塗料を施工した例

こうした小さな打ち手の積み重ねが、最も費用対効果の高い改装になります。
そして、その過程で店舗のブランドイメージが磨かれていきます。

WORKS(花屋・フラワーショップ 短期改装の制作実績)/フルール・ジラフ

投稿者プロフィール

高野 峻太朗
高野 峻太朗
ドイツの照明デザイナーであるインゴ・マウラー氏に憧れ、
インテリアデザインの専門学校へ進学。

日本全国の名建築・インテリアデザインを1年間見て廻る旅の中で、
五感で人を感動させることができる空間デザインを仕事とすることを決意。

アトリエ系デザイン事務所・広告制作会社・大手内装デザイン会社を経て、
2019年にRootforを設立。

幅広い業種のブランディング・デザインをお手伝いしてきた実績をもとに、
中小零細企業専門のクリエイティブパートナーとして、日々活動しています。

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