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築古の味を活かす複合施設リノベ|カフェダイニングバー×本屋×イベントスペースの空間デザイン

築古物件には、新築にはない「歴史の重なり」と「味わい」があります。
その味わいをどう活かすか──それがリノベーションの勘所でもあります。

今回ご紹介するのは、カフェダイニングバー・本屋・イベントスペースがひとつの空間に共存する、新しい地域拠点のリノベーション事例です。

古さを残す、という選択

リノベーションというと、どうしても“きれいに直す”という発想になりがちです。
「古びた空間をすべて新しくする」のではなく、「積み重ねてきた歴史を活かす」。
現調時に一番に感じたのは「この空気感を活かしたい」という気持ちでした。

築年数のある建物は、単に“劣化した空間”ではありません。
経年変化によって生まれた木の色味や、壁の質感。
それらがすでに新築にはない“物語”を持っています。

だからこそ、私たちはすべてを刷新するのではなく、既存の素材に新しい機能やデザインを重ねることで「時間を継ぐリノベーション」を目指しました。

“複合施設”という暮らしの交差点

b.e.parkは、カフェダイニングバー、本屋、イベントスペースが一体となった複合空間です。
それぞれがひとつの「居場所」として心地よくつながる設計を意識しました。
空間が変化に対応できること。
そして、利用者が思い思いの時間を過ごせる“余白”を持つこと。
このふたつを軸に、複合施設としての“共存と調和”を形にしました。

地域と時間をつなぐデザイン

築古物件のリノベーションには、必ず「過去の記憶」と「未来の使い方」をどうつなぐかというテーマがあります。その橋渡しをするのが、私たちデザイナーの役割です。
そして、デザインの役割のひとつに、単に形をつくることではなく、「過去の文脈を活かし、人と人との関係性を豊かにすること」だと考えています。

Rootforが考える“リノベーションの本質”

リノベーションの価値は、「新しさ」ではなく「継承」にあります。
そこに流れてきた時間を尊重しながら、今の暮らしに合う機能を重ねていく。
その積み重ねが、地域の文化やこれからの世代の営みを育てていきます。

WORKS(カフェダイニングバー×本屋×イベントスペースの空間デザイン事例)

投稿者プロフィール

高野 峻太朗
高野 峻太朗
ドイツの照明デザイナーであるインゴ・マウラー氏に憧れ、
インテリアデザインの専門学校へ進学。

日本全国の名建築・インテリアデザインを1年間見て廻る旅の中で、
五感で人を感動させることができる空間デザインを仕事とすることを決意。

アトリエ系デザイン事務所・広告制作会社・大手内装デザイン会社を経て、
2019年にRootforを設立。

幅広い業種のブランディング・デザインをお手伝いしてきた実績をもとに、
中小零細企業専門のクリエイティブパートナーとして、日々活動しています。

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